2016年は丙申(ひのえさる)の年です。
2015年の羊の年の日本は戦争を匂わす安保法案以降、日本人が意志を持って立ち上がった年でした。羊は群れを意味します。集団行動であるデモが各地で行われた年でもあります。他人任せだった日本人が身の危険を感じて動き出した1年でした。
丙申の丙(ひのえ)には明らか、盛ん、強いという意味があり、60年に一度しか訪れない年の巡りです。丙は「火の兄」が言語となり火の性質です。申は金の性質です。
火は金を溶かすので丙が申に勝つ運気であり相克(そうこく)となり、火の気が強すぎれば順調には行かないことを意味します。
申(さる)とは、古代干支の十二支は農業に利用され、農作物の育成に関わる歴として利用されてきたそうです。十二支の9番目の申(さる)は「伸ばす」という意味があり「草木が十分に伸びきった時期で実も成熟し固く殻に覆われる時期」と表されています。申という漢字は「稲妻・いなずま」を表した象形文字で「のびる」「もうす」という意味で使われるようになったのだそうです。また「呻く・うめく」という意味もあります。
申年と申しましても「猿」とは全く関係がありません。
申年には「去る」という意味合いとしても受け取られ「悪いものが去る」「病魔が去る」などの幸せになることを象徴する意味合いで作られた可能性もあるとのことです。
縁起担ぎにしたのでしょうね。
日本各地には申に赤い下着を贈ると病が治る、申年に贈られた下着を身に付けると元気になるといった言い伝えも古くから存在しています。
2016年の丙申年は、丙の気性でエネルギッシュで多事多端(たじたたん・大変忙しい)な年であり大きな変革期であると共に時代の分岐点となりそうな年です。丙の「明らか」になる傾向から、昨年の曲がりながら成長した形が今年より「明らか」になるかもしれません。
今年1月1日のお日柄は「抗う」という意味合いの強いお日柄で自分の正義を貫く傾向の日から始まる1年は、正義を貫こうとする形となるでしょう。詳しくは猫丸ブログ「トラちゃん占い」の1月1日の占いをご覧ください。
これまでいい加減で曖昧だった物事が「明らか」になる年であり、丙には囲いという意味もありますので支配という囲いが強くなる傾向。また燃え広がるという意味もありますので、善くも悪くも様々なところで勢力が増すことを意味しています。また、その囲いから出ようと抗う形にもなりやすいでしょう。
今年は積極的且つ行動的な傾向。隠されてきたことが明らかとなったり、形が明らかになったり、それに対しての活動もより盛となる傾向。申年は善悪双方の意味において新たな勢力と、様々な活動が伸びて形となりやすいでしょう。
国民は善し悪しをどう判断するべきかを問われる1年となるかもしれません。自らの思考、分析、判断、決意、行動が試され問われる年だと思われます。認知していなかったことがより明らかになることで目先のことに囚われず将来をしっかり守れる自分となることが大切な1年となりそうです。形を作る為の基礎や基盤が大切となる1年となりそうです。ここでしっかり人生の基盤を作る努力をした者としない者が明らかに違う形へと変化する年ともいえます。
さて、過去の60年に一度丙申の年には何があったのでしょうか。調べてみました。
1776年・アメリカ独立戦争、アメリカ合衆国は独立国となる。
1836年・テキサス独立戦争でテキサスがメキシコから独立宣言。
1956年・スーダンがイギリスから独立、モロッコ、チェニジアがフランスから独立、日本は国際連合に加盟。ハンガリー動乱勃発。パキスタンが最初のムスリムによる共和国になる。イスラエル軍がエジプトに侵入し第二次中東戦争勃発。
1956年は戦後の日本の復興が明確になった年でもあり「もはや戦後ではない」と経済白書に記載され、日本は国際連合に加盟しましたが、その少し前に日ソ共同宣言もありました。ソ連(現在のロシア)といえばこの年にフルシチョフが独裁政治のスターリンを批判し公表した年でもあり、丙の明らかになる傾向が出た年でもあります。しかしその後は社会主義の混乱へ繋がったりもしました。そして、日本は横浜、名古屋、京都、大阪、神戸がこの年に政令指定都市となり、改めて大都市として明確になった訳です。そして日本で発生した事件「免田事件」の再審(さいしん・確定判決についての再度の審理)で死刑が確定していた免田栄さんの再審が認められた年でもあります。死刑囚の再審が認められたのは日本では初ということですからもの凄い事です。これも丙の「明らか」になる傾向が味方したのでしょう。しかし再審が認められてから1983年の決着までには相当時間が掛かりましたが。明らかになっても、うまく事が運ぶにはかなりの時間が掛かるかもしれません。
このように過去の丙申は大きな変革が起きた周期です。
申年だけに犬猿の仲で喧嘩(戦争)の懸念もあります。
大きく強いエネルギーが動く年ですから「太陽」のエネルギーの噴射という意味でも考えられるかもしれません。噴火や地震、または太陽フレアなどの災害の危険もあるかもしれません。そういえば1956年の年を調べていたら石原裕次郎さんがデビューされた年だとウィキペディアに書いておりました。石原裕次郎さんのデビュー作は映画「太陽の季節」です。戦後の若者たちが真似をして「太陽族」が大流行。太陽族とは不道徳者といういう意味で、当時の不良ということでしょうか。エネルギーを放出する若者が増える傾向にあるかもしれません。それが悪い形にならないと良いのですけどね。
また逆の意味でエネルギーを放出してカラになるかもしれませんので、世界経済の破綻や混迷などの可能性もあるかもしれません。
2016年は、今まで評価されなかったものが評価されたり認められたり「何かに気付く」年の傾向です。
また固まっていくという傾向から、まだしっかりした実にはならない年。
やはり基盤をしっかり作ることが大切な年。
良くも悪くも何事かが明らかになることでの発見を生かすことが大切な1年だと思われます。
特に悪いことと認識されることの多い、病気や災害、様々な不幸なども人を懲らしめるものではなく、全ては気づきです。安倍政権となり格差が激しくなる中、今までの普通の暮らしが維持出来なくなってきた時代に何を気づくのか…。
過去どのような時代もそれなりに通り過ぎてきたのですから、現代人も生き抜く覚悟さえあればどのような事でさえ乗り越えていけるものと信じます。
2016年、良い選択で良き結果を得られますように…。
ほな(・◇・)/~~~