4月8日、上信越自動車道の佐久ICと碓氷(うすい)軽井沢IC間の斜面に幅数センチの亀裂が発見され、安全確保のためにこの区間が全面通行止めになったそうです。
11日には、その斜面側である上り線のみを通行止めにしているそうで、現在は対面通行で対処しているということなのですが、工事関係者によりますと4月15日時点で
亀裂の幅は30センチにも及んでいるというのです。
工事関係者は、「断定は出来ないが、この冬の豪雪で上信越道付近の地下水量が極端に増えたことが原因かも知れないが、であれば、余分な水分を抜くことで道路崩壊を食い止める有効打になるので、今はボーリング調査を続行して亀裂の繋がりを探っている段階だ」と、述べています。
果たしてこの事態を地下水量による亀裂だと断定して良いのでしょうか…。
琉球大学名誉教授の木村政昭博士は、「これはスロースリップ現象の一つと見ていいと思います」と語っているんですょ。
千葉房総沖でのスロースリップがありましたので、ブログでも何度か書かせてもらってますが、スロースリップとは、地殻内部に溜まる圧力が瞬間的や爆発的に放出される
地震とは違い、同じエネルギー量を長い時間をかけて解放してゆく「ゆっくり滑る現象」の地震をスロースリップといいます。
メカニズムとしては、地殻内部にひび割れができて、その内部に大量の海水や陸水が染み込んで潤滑油の効果を発揮するため、破壊の衝撃がほぼないゆっくりとした地殻変動(スロースリップ)が起きると考えられています。
つまり、スロースリップには水の存在が不可欠といえます。
木村博士は今回の亀裂の原因をこう説明しています。
「松代群発地震は1965年から1970年にかけて起き、1日平均300〜700回もの有感地震が頻発した世界でも類例のない自然現象でした。震源は皆神山直下3〜5キロメートルの地中で最終的には山麗周辺や市内各地で大量の地下水を噴出して終息しました。極めて珍しい水噴火という現象だったのです」
この長野県一帯の山麗の地下には、大量の地下水がありそれが「ゆっくり滑り」を引き起こしている可能性があると週刊プレイボーイの記者さんの記事でありました。
と、すればこの辺りはスロースリップが起きている可能性があるわけで、今後の通行には「もしかしたら?」と思い注意をしておくことが大切です。
でないと、万が一の事態を避けられないかもしれませんから…。
ほな(=゚ω゚)ノ