大久保清が事件を起こしたのは当時36歳。
1971年3月から5月にかけ、たった2ヶ月(41日)の間に群馬県下で127人もの女性を誘い込み、その内8人の女性を性的目的で殺した殺人犯です。
大久保群馬県・高崎市で生まれ、父親は日本人で母親はロシア人というハーフなんだそうです。
母親に「ボクちゃん」と呼ばれ甘やかされて育ち、中学卒業後は定時制の高校に通うも中退。
その後は引きこもりの生活をし、19歳で窃盗を始めると20歳で強姦事件を起こします。
それ以来、大久保は何度も強姦を繰り返すようになっていきます。
1966年に強姦魔として逮捕され、1971年3月2日に出所しましたが、その出所後、直ぐに強姦殺人を実行しています。
大久保が短期間の間に127人ものターゲットを得られたのは、当時田舎ではかなり目立つ最先端のファッションにスポーツカー。
そしてフランス帰りの画家を装い、ベレー帽を被って自分は美大卒の画家だと被害者を騙し、若い女性に「絵のモデルになりませんか」と巧みに声をかけ誘い出すのが手口だったようです。
車にまで乗りながら、被害者とならずに生き残れた女性たちの証言によりますと、大久保の柔らかな物腰や、知的な会話で話も上手かったそうです。
127人もの女性達が、まんまと騙されるには、それなりの理由が存在します。
当時はまだお見合い結婚が主流の時代。
恋愛に憧れる女性が多かった時代です。
ましてや群馬の田舎でオシャレな画家を名乗る男に「モデルにならないか」と声を掛けられ好奇心が先立ち、見知らぬ人でありながらも優しい物腰に警戒心も薄れ「この人なら大丈夫」などと、軽率な行動を取ってしまったのかもしれません。
夜になるまでドライブや会話を楽しみ、いざ大久保が関係を迫ると女性が拒んだり、大久保の嘘を途中で見抜いた女性達8人を、人気のない場所で強姦し容赦なく殺害に及んでいきました。
1971年5月13日の夕方、大久保は群馬県前橋市の路上にいるところを発見され、逮捕されます。
最初はシラを切っていた大久保でしたが、5月26日に全ての犯行を自白します。
それは何故だったかといいますと、大久保が殺した女性が毎夜出てくるようになったからなのだそうです。
シラを切っていた大久保ですが、殺した女性の恨み節を毎晩聞くようになり、拘留中に警察官に助けを求めました。
全件をあっさりと自供したのは、自供している最中に次々と殺した女性が、「私の方が先、私をどうしてくれるの?」と睨みつけられ、それを見て恐怖する大久保に「もっと苦しめ!」と女性達が我先にと言ってくるそうで、それに対して大久保は、取り調べが行われる度に尋常でない怯え方をしていたそうです。
自供をしても「もっと苦しめ、苦しんで死ねぇ」と殺された女性達の霊に、呪いの言葉を吐かれていたようです。
世間でも、この殺された女性たちの幽霊話は尽きませんでした。
前橋市内の公園で深夜にカップルが車を止めて話をしていると、髪の長い女性が窓の外に現れ、その顔は顔面蒼白で唇は震え何かを訴えかけようとするが言葉にはならず、突如消えたといいます。
目撃証言から、この女性は7番目に殺された人に似ていたといいます。
また、高崎市にある造成用地には4人の女性が埋められていたそうで、遺体発見以前から多くの幽霊騒ぎが起こっていたそうです。
「白いミニスカート姿の女性が不意に現れ、足音をさせずに移動する」という噂が飛び交ったそうで、当時は毎晩野次馬が出るほどの騒動となっていたそうです。
この事件と関係があるかはわかりませんが、猫丸の親戚はこの事件当時、高崎市内に住んでいたのですが、ある夜に被害女性が殺され埋められたという場所の近くを車で走行していると、対向車線で若い髪の長い女性が倒れていたので、ひき逃げされたと思い慌てて車を止めて倒れている女性に近寄り、女性に声を掛けると、苦しそうにしながらも
ヨロヨロと自力で歩いて、親戚の車の後部座席に座ったそうです。
彼女は後部座席でグッタリしているので、近くの病院まで送ってあげることにしたそうです。
病院へ着くまでは、後ろの座席に座っていた女性を何度も確認していたのに、病院の手前でもう一度バックミラーを見ると誰もいないので、具合が悪くて横になったのかと思い、車を止めて後ろを見ると彼女は忽然と消えていたそうです。
驚いた親戚が慌てて駆け込んだのがお寺ではなく交番 (^◇^;)
お巡りさんに事情を説明したそうですが、「疲れてるんじゃないですか」の一言。
「取り敢えず後ろのシート調べましょうか」と、もう一人のお巡りさんが言ってくれたので、車の後部座席のドアを開けると、大量の土と長い髪が落ちていたそうです。
これにはお巡りさんも顔面蒼白となっていたそうです (^_^;)
しかし、誰も乗っていないので、それ以上は調べようがないって事で帰されたそうです。
親戚の乗ってた車は土足禁止で、勿論土が車内にあるはずないと言ってました。
翌朝 車内を掃除すると男女の判別の出来ない人のギザギザした爪が、幾つか土に混ざって見つかったそうです…。
彼女を車まで運んだ親戚は、「普通の人間とまったく同じで、とても幽霊だとは今でも思えない」と、猫丸に話してくれました。
猫丸も人間と区別のつかない幽霊、つまり生きてる人間と全く変わらない幽霊を何度も見ておりますので、親戚の体験した話は普通に信じます。
1976年1月22日、東京拘置所にて大久保清の死刑が執行されました。
1978年小牧バラバラ殺人事件
クラブの支配人が東京・品川のアパートでホステスを殺害しました。
遺体を切断し押し入れに隠しましたが、被害者の顔が宙に浮くのを見て怯え、別のアパートに引っ越したそうです。
それでも、引っ越した先のアパートにも被害者の幽霊は犯人につきまとい、最終的には遺体を愛知県小牧市の高速道路下に遺棄したのが発見され、それをキッカケに逮捕されたとのことです。
津久井女店員殺人事件
神奈川県の藤野町の山林で、女性の他殺体が見つかりました。
当初、手ががりもなく迷宮入りかと思っていると、4年後に別件で逮捕された男が事件後、殺した女性の幽霊に悩まされている事を告白し、女性殺しの犯行を自供したそうです。
様々な事件で被害者を殺害した犯人たちが、被害者の無念を知り、少しでも恐れおののき、事件を起こしたことを深く後悔してくれたのなら被害者自身も救われるかもしれません。
ですが、全ての犯人に被害者の恨みや想いが届くわけではなく、幽霊を見て怖い思いをする犯人達は少ないのが現実にです。
被害者の幽霊を見た犯人たちには、少しは良心の呵責があったのでしょうか。
無残に殺された被害者の方々のご冥福を心からお祈り致します。
合掌。